失敗しないための
        チェックポイント集

予算に合わせた材料選び

まずどのくらい予算が必要なのか把握する必要があります。ウッドデッキに使用する材種によって予算は大きく変わりますので、すこしデッキ材についてアドバイスをさせてください。
ウッドデッキに使用される木材はホームセンターで手に入るDIY向けのものから素人ではちょっと扱いにくく、またホームセンターでは手に入らない材料とがあります。ホームセンターで手に入る材はそうでない材にくらべかなりお安いです、それに比例して耐久年数が低いという事実もあります。
ホームセンターで手に入る木材の種類は

@スプルースの説明

スプルース(Spruce)とはエンゲルマントウヒ(Picea engelmannii),シトカトウヒ(Picea sitchensis),カナダトウヒ(Picea glauca)など、主に北米やカナダで産出されるトウヒ類がよく利用される。日本はこれらを総称して、ベイトウヒ(米唐桧)、ホクヨウエゾマツ(北洋蝦夷松)、アラスカヒノキ(アラスカ檜)と呼ぶ。(Wikipedia引用) パイン(Pine)は松、ファー(Fir)はモミです おそらくこれらは同じ松科に属するので総じてSPFに略されたのではないでしょうか?
SPFは主にツーバイフォー住宅の構造材として使用されており、ツーバイフォー2×4 (39mm×89mm)2×6(39×145)2×8(39×180)2×10(39×210)2×12(39×240)などを組み合わせ構造を作る。化粧用に1×4(ワンバイフォー)シリーズ(厚みが19mmのシリーズ)や柱用に4×4(フォーバイフォー)などがある。
ウッドデッキでは主に4×4を柱や束、2×6を大引き、根太、床板、に使用、手摺には2×4、幕板には2×8や2×10、階段にも幅広の2×10
あたりを使用する。 
しかしこのSPFという材は屋外においては非常に耐久性がありません。かならず防腐塗装によるメンテナンスが必要です。組み立てる際は木材を切った面(木口)コグチ にはしっかり防腐塗料を塗ります。 組み込んでしまったら木口面にはもう塗装できないので見える部分しか保護が出来ませんその結果もっても4年くらいではないかと考えられます。デッカーズではSPFをほとんど使用しませんが雨の影響を受けにくい屋根のかかった部分には使用することもあります。
材料の価格は 5〜6万円/立米くらいで手に入る最も安い材です。
例えば、4m×4m=16平米のウッドデッキを作る場合 木材のコストは7万円程度ではないでしょうか、そのほか砂、砂利、セメント、束石、ビス類、塗料で2万円〜3万円TOTAL10万円以内の予算で間に合います。 ウッドフェンスを3面つけ、階段をつけても15万円くらいですね、あとは工賃 大工さんは一日2万円くらいですので何日くらいかかかですがこの大きさでしたら4人工(ヨニンク)くらいでできますね運賃もいれると12万円くらいですねこれでTOTAL27万円になりました。平米あたりの予算は25万円÷16平米=15625円となりました。 これはあくまで目安ですが・・・SPFのウッドデッキは材料が軽く柔らかいので素人でも出来ます、ぜひTRYしてみてください、4年くらいで腐ってしまっても またそれはそれでやり直す楽しみが生まれるってものです。

A防腐注入材の説明

防腐注入材はSPFによく似たホワイトパイン(ロシア産の材が多いと思います)に防腐剤を真空釜の中で加圧処理されます。完全に木材の中心までは防腐材は入り込めないので切り口などは防腐効果はあまり期待できません。ですのでしっかり防腐塗装をする必要があります。 もちろん防腐注入していないSPF材などよりは耐久が期待できますが・・・デッカーズの代表桜井はログハウスメーカーに勤務していた時期にこの材をたくさんデッキ材に使用しました、耐久年数は湿気の多い場所では5年くらい通気性のよい場所で10年くらいではないでしょうか。デッキ材の中ではSPFについで安い材なので、ホームセンターではこの材をウッドデッキ材として薦めています。 材料の価格は立米6万円〜7万円 16平米のウッドデッキ3面フェンス一箇所、階段付で 材料代175000円 運賃+工賃10万円
TOTAL30万円

Bレッドシダー(通称=米杉)

レッドシダーは大きなホームセンターでしか取り扱いがありませんが、現在取り扱うところが増えているみたいですね。
10年くらい前からリッチな都心のお宅で人気をはくしましたが現在はハードウッド「イペ・ウリン・セランガンバツー・サイプレスなど」にその座を奪われました。
しかし檜科特有のヒノキチオールという成分がシロアリや腐朽菌類に効果を発揮すること、浅黒い板の色は国産材に無いカッコよさがあり人気な根強いものがあります。耐久性はヒノキチオールが含有されているというものの防腐塗料を塗らないと5年くらいで傷みはじめます、10年持たすにはかなりメンテナンスが必要です。
レッドシダーの価格は立米あたり10〜12万円くらいではないでしょうか 16平米のウッドデッキ3面フェンス付 階段付で 材料代30万円 運賃+工賃12万円
TOTAL42万円(37万円〜42万円)

Cサーモウッド

最近 スーパービバホーム や ジョイフルホンダなど大型ホームセンターで出回り始めたフィンランドのホワイトパインをスモーク処理した材。価格はレッドシダーと同じくらい。 デッカーズでも最近屋外壁面のサイディングなどで使用している。

以上これら@〜Cの材は通称「ソフトウッド」とデッキ業界では分類井されていて名前の通り、柔らかく軽く扱いやすい針葉樹材です。比較的ローコストでDIY向きの材です 耐久性が今一ですが、そこは価格とのバランスで考えましょう。

次に紹介するのが「ハードウッド」達です硬く、重く扱いにくい材ですソフトウッドが気乾比重0.4前後なのに対し1前後あります。つまり同じ大きさでも倍以上の重さがあるのです。
これらハードウッドはソフトウッドが高緯度地域原産の針葉樹なのに対して赤道ライン付近の熱帯や亜熱帯原産の広葉樹です。樹脂を多く含み粘り強く、腐朽菌やシロアリに強い成分を持っています。(サイプレスは針葉樹なので比較的硬い材ですがハードウッドではありません)これらハードウッドは海外では早くから港の桟橋やボードウォーク、屋外ベンチなどに使用されていて、日本でも公共施設で15年くらい前から使われ始め、この5年くらいで一般住宅のお庭にも登場し始めました。

  ハードウッドはほとんどホームセンターでの取り扱いが無いので、インターネットで取り寄せる他、手段が無いと思います。
デッカーズでは主にイペを多く扱っています イペは一番高い材なのですが、表情の美しさ、表面のきめ細かさ(中にはトラ目が入りますが)材形の素直さ(比較的曲がりが少なく安定しているという意味)
強度、耐久性と総合的に見て一番ではないかと思います(2番はウリン ウリンも好きですが・・・桜井談)
予算のあるお客様はハードウッドを選びましょう
イペの立米あたりの価格は35万円〜40万円です ヒー!!高い!! でも床板はその高い強度からソフトウッドの半分の厚みで大丈夫な上、塗装がいらないので意外と高くならないのだ それでいて耐久性はノーメンテナンスで15年〜20年といわれています。 そのかわり扱にくいので工賃が高くなります。

16平米のウッドデッキ3面フェンス付 一箇所階段ではおおよそ 木材30万円 他材3万円 運賃+工賃17万円 TOTAL 50万円(フェンスのデザインによってプラスが発生する場合あり)

代表的なハードウッドはこちら→

人工木材を使用したウッドデッキのコスト

人工木材は再生材料で作られた木材ですが、現在加工コストが重くのしかかっていて、天然のハードウッドより割高な材になっています。
人工木材を使うメリットはやはり耐久性と形状安定性、モダンな印象などではないでしょうか
デメリットは天然の温もりが感じられないなど機能面より気分の問題が多いようです。
16平米で3面フェンス (h1000) 一箇所階段 では 資材費40万円 運賃+工賃12万円
TOTAL52万円(フェンスのデザインによりプラスが発生する場合あり)

代表的な人口木材ウッドデッキはこちら→

どうですか?材料を選定できましたか
木材を選定したら、細かい仕様にうつりましょう。

基礎はどのような仕様でいくか

普通は束石(沓石)や平板(コンクリート平板)を使う  ウッドデッキの床が安定するように羽子板付の束石を用いたい、羽子板付の束石が使用しずらい部分は羽子板付でない束石あるいは平板を使用する。 束石の大きさは150角もしくは200角を使用したい 平板は250角 厚み50あたりが使いやすい なければ300角でも可。
デッキの束が沈下しないように束石を置く前にしっかり天圧をかける(特に建物側は建物の基礎を作ったあと埋め戻しを行っている箇所なので地盤がゆるくなっているのでしっかり天圧をかける。
10cmくらい掘った中に砕石を5cmの厚み敷き天圧棒で突くと良い。突いた表面に薄くモルタルで水平に馴らし束石を設置し回りの土を埋め戻す。

金物はメッキを使用するかステンレスを使用するか

金物は大まかに束石と束を止めるビス 束と大引きを止めるボルトorビス 大引きと根太を止めるボルトorビス 床板と根太を止めるビスなどがあります。
メッキは中身が鉄なので剥がれると錆びます ステンレスはほとんど錆びることはありません(海の近くでは少し錆びます)
ステンレスはメッキの2倍から3倍の値段がするのでコスト重視の人はメッキでも良いかとおもいます。海の近くではステンレスを選びましょう。
ステンレスはただ錆びにくいだけでなく 見た目の美しさがありますので意匠重視の方はステンレスですね。

床の加重強度は大丈夫か?

通常床加重を平米あたり180kgで設定して床の厚みや根太のピッチを決めていますが、物置などを設置する場合将来その部分は平米180kgを超えることが予想されますのでその部分は根太のピッチを狭くしたり強度を高くしておきましょう。
(通常ソフトウッドの場合根太のピッチは455mmピッチ床の厚みは39mm ハードウッドの場合は根太のピッチは600mm床の厚みは20mmです。)

近隣対策

工事の場所によってはお隣さんの敷地に入らないと出来ないウッドフェンスなどがあったり、境界線ぎりぎりの工事はトラブルの元ですので工事に際して、業者とお隣様立会いのもと工事の同意を取り付け、スムーズな工事を段取りましょう。
カーポートデッキなどは日照の景況を近隣に与える場合がありますので特に近隣への根回しが大事になります。

法律の遵守

ウッドデッキ工事に関わる法律はほとんど無いのですが、床高が1.5m以上の場合は手摺の高さを1100mm以上にする。とかカーポートデッキ(空中庭園ともいう)の場合 デッキ床下を屋根のようにした場合、デッキ床面積が建蔽率に算入され結果、建蔽率オーバーで是正命令がでたりする場合があります。
そのほか、10平米以上の物置を作る場合、確認申請を出さなければいけないななど(仮設物的なものは出さなくても可)があります。

業者選び

ウッドデッキを業者に頼む場合、なるべく良い職人に作らせたいのが本音ですよね、しかしその職人を見極める術も出会う方法も無いのが実際ですよね、でも現在は職人独自でデッカーズのようにホームページでPRしている人も増えました、またよりデザイン性の高いものを求められる場合はガーデンデザイン事務所でデザイナーさんに相談するのも手です、デザイナーさんはお抱えの職人さんを持っていますので、しっかり監督してくれるでしょう。その場合はデザイン料や管理費が増えますがいたし方ありません。また大事チェックポイントなのは過去の作品の良し悪しではないでしょうか、出来れば頼む職人の過去の作品を実際見たり、写真で細部をチェックしたいですね、「細部が大事なんです」そこに職人の腕が現れているのです。実際お客様がご自分のウッドデッキを手にしたときその細部が気になるものです、材料の突き合わさる角や切り口の正確さなど、腕の良い職人の作品は惚れ惚れするものですが、そうでない場合はがっかりするものです。 最近は木工経験の浅い他業種の職人もウッドデッキを作ったりしますので気をつけましょう。 あとは将来も末永く付き合っていけそうな業者を選んでください、メンテナンスのこともありますし、大きな買い物ですからウッドデッキを通じて楽しいお付き合いの出来る業者と出会いたいものです。

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